い(い)きる。

生きることは言い切ること。

id:tora_17氏による、最近のラノベにおける「タガを外したエロ表現」批判の問題点

上のツイートがちょっとした話題となり、ツイッター上で様々な反応を呼びました。


これ自体は、ラノベ的にも「性的消費」の話題的にも、またか!という程度の話でしかない(シュナムル氏というのはこの分野での有名人だそうです)ので特に解説はしませんが、シュナムル氏の元ツイートに同調する動きの中に、ひとつ見逃せないものがありました。

この、id:tora_17@tora_17)氏の記事には、主張の根拠という点で大きな問題があります。根拠とされているものの中に、極端な誇張もしくは今のところ実在が確認できていないものが含まれているのです。

それ以外の問題も含めて、記事とその元となった@tora_17氏のツイートと、問題を指摘する自分のツイート(今のところtora_17氏からの返答はひとつもありません)を引用しつつ見ていきましょう。

ラノベのエロ化のせいでエロゲ文化が破壊された?



売れなくなった原因、すなわちエロゲー全体の売り上げが激減した理由は、ぼくは4つあると考えている。

1.2004年以降、ストーリーゲームにシフトしすぎた
2.2008年以降、スマートフォンが広まった
3.スマホの流行に引きずられて、パソコンを保持する若者が減少した(※後の再検証で、正しくは、MacBookAirのヒットにより光学ドライブつきのパソコンを保持する若者が減少した、だとわかりました)
4.キラータイトルが減少した

2004年に『Fate/stay night』が大ヒットした時にも、「じゃあ、うちもストーリー重視のゲームを!」と、多くのソフトハウスが追随した

結果、ストーリーゲームが増えた。ゲーム性を少なくしてストーリー性だけで勝負すると、ラノベと競合することになってしまう。

そして、競合状態に陥った。

少なくとも、当のエロゲ業界の内部ですら、「ラノベのエロ化」はエロゲ衰退の原因として、完全に認識が共有されているわけではないことが分かります。



・既に休刊している一迅社文庫が「積極的にエロゲシナリオライターやキャラデザ担当者にオファーを出して“そういう内容”に特化したラノベを量産し」「表向き非ポルノなのに主力がエロっていう露骨なレーベル」だったのはいつ頃のことか?



ウは宇宙ヤバイのウ! ~セカイが滅ぶ5秒前~ (一迅社文庫)

ウは宇宙ヤバイのウ! ~セカイが滅ぶ5秒前~ (一迅社文庫)


一迅社文庫 - Wikipedia

なお、アダルトゲーム原作のタイトルについては他の多くのレーベルと同様に刊行されている。

ここ数年の少年向けライトノベルを取り巻く環境の激変を理由に[1]、2016年12月20日発売分を最後に刊行休止した。

一迅社文庫 - 刊行一覧: ラノベの杜

折れた聖剣と帝冠の剣姫(4) (一迅社文庫)

折れた聖剣と帝冠の剣姫(4) (一迅社文庫)

(今のところ一迅社文庫最後の作品)


・「モザイクか非表示しなければならない」ラノベ表紙及びそれに関する記事が掲載された「某ウェブメディア」とは?



マッチポンプ

(記事内の画像です)
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tora_17/20180911/20180911201430.jpg

(こちらが元ツイート)


発端ツイートを転載しなかったのは、了承をとっていないからというのもありますが、ブログ的に100%アウトな画像なので怖くて載せられなかったというのが主な理由です。掲載ツイートが一つだけスクショでモザイク修正入りなのもそれが理由。なので、参考になりそうなリンクを貼るにとどめますが、下記リンク先の表紙画像には明らかに全年齢と称するには無理のあるものが複数見受けられます。これはあくまで一部なのです。


分かりにくいかもしれないので補足しておきますが、id:tora-17氏は別のライトノベルの「挿絵」画像にモザイクをかけつつ、この問題の発端となったシュナムル氏のツイートにあった「表紙」画像が「ブログ的に100%アウトな画像」であると言うことで、そちらもモザイクが必要なほど性的であるかのように読者を誘導しているのではないか、という疑いです。

発端のツイートはこの記事の冒頭にありますが、その画像の中で最も性的だと思われるのは(そして恐らく「自分の属する性別の体が性的に異様に誇張されて描かれ」と言われているのも)この表紙です。





以上です。

これはあくまで、自分が分かった範囲ではっきりと問題のある部分を挙げただけで、見る人が見れば他の矛盾や飛躍も指摘できるでしょうし、曖昧な違和感は記事中に全体的に漂っています。そもそも、元々はあくまで、ラノベのエロい「表紙」が見たくない人(子供)に見えてしまうという問題だったはずが、エロラノベが「古くからオタクを支え続けてきたエロゲ文化を滅びに追いやっている」なんていう話にすり替わってしまう時点で目眩がしそうです。

ひとつひとつは些細な点であっても、一記事の中にこれほどまとまって問題があるとなると、もはやただのミスや筆の滑りとは考えにくくなります。あまりにも不誠実な態度と言うべきでしょう。

ラノベにおける「女性の性的消費」や表紙の過激化を批判したいならすればいい。が、それは最低限、事実を踏まえて行われるべきだとわたしは考えています。当たり前ですが、そうでなければ単に自分の気に食わないものへの中傷でしかありませんからね。

id:tora_17@tora_17)氏が、この指摘を受けた上で当該記事にどのような加筆・修正を行うのか、あるいは全く黙殺するのか。しばらくの間は注視させてもらいます。




(おまけ)






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