- (08/02追記)
- 「本格ファンタジー」なろう小説との遭遇
- エルフ・「よりどりみどりですなぁ~!」・オブシダンソード
- 「本格ファンタジー」……??
- 「ラノベっぽさ」に鈍感な原因
- お願い
- (06/08追記)
(08/02追記)
当該作品ページにリンク張るか最後まで迷ったけど、結局見送りました。
— 佐藤葵 (@srpglove) June 7, 2020
リンク張るべきという声があれば張るので、リプライなりコメントなりマシュマロなりでお願いします。
貼りなされ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
むしろここまで書いて貼らないでどうすると言いたい!
さもなければ毎日拡散しますよ?
>貼りなされ。
— 佐藤葵 (@srpglove) June 8, 2020
ブックマークで、どの作品の話をしてるか書いてほしいというコメントがあったので、ブログに追記でそちらの作品へのリンクを貼っておきましたが、それとは別の話ですか?
>さもなければ毎日拡散しますよ?
どうぞ? pic.twitter.com/ap1Adim8XY
https://t.co/EvHQjOrhmW
— 佐藤葵 (@srpglove) June 8, 2020
「同意するけど件の人はお子さまだろうし、そういう突っ込みをするのは大人げない気がする」
弱いな。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
もう少し攻撃的なの無いんですか?
https://t.co/ObROQ5tfui
— 佐藤葵 (@srpglove) June 8, 2020
ご自由に探してください。
お手数ですがもっとこう、引き続き記事書いてみません?
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
引用に面白いものもよく見かけるのもあったんですけど、もう少し色々と突っ込んでほしいんですよ。
あと、佐藤さんはラノベ関係のお方なんですか?
>お手数ですがもっとこう、引き続き記事書いてみません?
— 佐藤葵 (@srpglove) June 8, 2020
今のところ、これ維持書きたいことは特にありません。
>あと、佐藤さんはラノベ関係のお方なんですか?
いいえ?
「これ以上」
— 佐藤葵 (@srpglove) June 8, 2020
そうなんですか。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
とりあえず、ネガティブであれ、このタイミングである程度読んで多少なりとも色々と反響出して下さったのは決して悪くない、むしろありがたい事です。
次回以降もネタに詰まったらお願いしますよ。
とりあえずブログの件に関しては、
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
1.本格ファンタジーをそのまま書いても読まれない。
2.ラノベやなろう系好きな人にも楽しんでほしい。
その末で言葉や文体を選んでるって分かんないかなと。
自分が高尚なつもりで書いても読まれなきゃ意味ないからね。
あと、「本格ファンタジー」って言うと、
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
「全部二次創作以下になるやろ?」っていう人がいる。
でも、その世界観と物語の根幹が西洋では無理だったら?
使い倒されている種族や設定全てその世界なりの成り立ちと歴史があったら?
って事よ。これが大変だから想像もつかんのかなと思う。
物書いてない人はなろう界隈がどうなってるのか全く分からんのやろなぁ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 8, 2020
いえいえ~!
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
とても面白く読ませていただきました。
くだんのブログの方は、「本格ファンタジーをテーマにしても、もう今風に色々取り入れないと見向きもされない。それをしなくてはならないという現状」を理解してないなぁと思いました。
そんな中でSFみというのはなかなか鋭いなぁと。
読まれるか読まれないかは書き手の都合であって、「本格ファンタジー」かどうかの判定には関係ないですよね。仮に、多くの人に読んでもらうために敢えて、「(大人向け・非ラノベ)本格ファンタジー」と呼ばれるに値する独創的な世界構築や重厚さを放棄したのであれば、その看板を下ろせばいいだけでは
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
まあ最後まで読んでみたらいいよ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
2年半ほどかかるけどね。そもそも的外れな感想を書いて自分が理解出来なかったらこれって、相当粘着気質だな。
で、そこまで言うなら君は書けるのかな?何か一つでも。
まず、そちらが一方的にリプライを何度も送ってきている状態なわけですが、そこでこちらがRT+コメントしただけで「相当粘着気質だな」とはどういうことでしょうか。
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
そこまで言うなら記事も引用も許可しないので削除してもらえるかな?
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
すみません、引用に許可が必要なのでしょうか?
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
それから、「そこまで言うなら君は書けるのかな?何か一つでも」とのことですが、わたし自身が「最後の眠り人は、魔王の城にて ~ダークスレイヤーの帰還~」のような本格ファンタジーを書けるかどうかといえばまあ書けないでしょうが、小説を書けない人間は小説の感想を述べてはいけないのでしょうか
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
感想まではいいんじゃないかな。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
でも、自分が出来ないことで人を貶めようとするのはすごいなぁと思うよ。自分に自信があるのはいい事じゃないかな?
今までは容認していただけだよ?
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
だけどもう容認しないって事。
そちらが容認するかどうかではなく、一般論として「引用」に許可が必要なのですか?
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
引用じゃなくて転載してるでしょ?
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
転載を容認してたけどもう容認しないって事。
スクショ取ったけど、なろうのエッセイの文面もそのまま転載してるね。
出典のページにリンクを張り、引用記法を使った上で引用しているはずですが、堅洲さんの基準ではこれは「引用」ではないということでしょうか?https://t.co/dYQGLXriZ5 pic.twitter.com/5dL7edQe7W
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
そうですね、引用記法はクリアしているようですね。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
では、誹謗・中傷ですから削除してくださいね。
迷惑ですし不快ですから。
これでどうですか。https://t.co/dYQGLXriZ5
— 佐藤葵 (@srpglove) June 9, 2020
これなら個人の感想の範囲であり、誹謗・中傷にも該当しないと思います。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 9, 2020
運営から返事が来た場合は、その後良心的に対応してもらったと言う事にします。
このように、「最後の眠り人は、魔王の城にて ~ダークスレイヤーの帰還~」の作者である堅洲(@kadas_blue )氏からの要請により一部削除して公開していましたが、堅洲氏が自由なレビュー活動の抑圧に批判的な立場であることが判明したため、以前の形に戻させてもらいます。
ぶっちゃけこの流れは、一時的にはネガティブレビューに効果があるだろうけど、長期的にはマイナスになると思ってる。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 23, 2020
レビュー規制しちゃいかんでしょって言う。
そうそう。時代に逆行しててろくなことにならないと思う。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 23, 2020
ラノベの売り上げが下がってるから、与信のやばい会社は必死なのかもしれないけど、安易なビジネスモデルで遊んでるお前らも悪いやろと。
「本格ファンタジー」なろう小説との遭遇
わたしは毎日ツイッターで「ラノベ 小説」で検索をかけてる者なんですが(なぜそんな不毛な行為をしてるのかの説明は省略)、ここしばらく、とあるなろう作家の熱いツイートが頻繁に引っかかるのに気がつきました。体感的には、ほぼ毎日と言っていいぐらいのペースです。
当該なろう作家氏が日々強く主張しているのは、だいたい次のような内容です。
「自分の書いている作品は、ラノベ・なろう系ではなく、本格的なダーク・ハイファンタジー」
「現在の小説家になろうは長文タイトルの異世界転生チート奴隷ハーレムが席巻していて、本格ファンタジーの居場所がない」
「出版業界も同様で、日本ではラノベ以外のファンタジー小説はほとんど存在しない」
「長文タイトルで読むやつはバカ」
ふむふむなるほど〜。
わたしも、初めて読んだ高河ゆん作品がGファンタジーコミックスの『超獣伝説ゲシュタルト』だったほどの大のファンタジー好き。
*1「本格ファンタジー」と聞いては黙っていられません。さっそくそのなろう作家氏が書いているという、「テンプレ・ゲーム設定一切なしのちょっと大人向けダークファンタジー」を読んでみることにしました。
エルフ・「よりどりみどりですなぁ~!」・オブシダンソード
で、軽く流し読みしてみたところ。
あの……「エルフ」出てきたんですけど……?一般的なイメージ大体そのまんまの、長命とがり耳種族として。ついでに、ダークエルフもしっかりいますね。
ファンタジーにエルフが出てきて何か悪いのかって?
たしかに、「エルフが出てくるような剣と魔法のファンタジー」は、(異世界)ファンタジーの中で既にひとつのジャンルとして確立されてますよ。ラノベ含む小説でも漫画でもゲームでも、エルフが出てくる作品は無数に存在します。ファンタジーにエルフが出てくること、それ自体には何の問題もありません。
でもそれって、「本格ファンタジー」なんですか?
詳しくはないので大雑把な話になりますが、特に和製ファンタジーにおける現在の「エルフ」というのは、神話や民間伝承に登場するエルフを元にしてトールキンが創造した種族を、D&DだのWizardryだの経由でアレンジを加えつつ延々と流用している設定なわけですよね。いわば、n次創作的な存在と言っていい。
自分の感覚だと、(異世界)ファンタジーの本格度というのは、舞台となる世界をどれだけ自力で一から構築できているか、が一つの大きな基準です。そういう視点で見た場合、仮に参照先が指輪物語などの古典であっても、先行作品の設定を踏襲することは、ファンタジー本格度にとってマイナスにこそなれプラスになるとは思えません。
大元の大元である神話・伝説から改めて設定を起こし直して新たなエルフ像を提示するのでもない限り、そこに些末なオリジナル設定をどれだけ追加したところで、根本が「いわゆる長命長耳エルフ」でしかないのなら、それは結局のところ「テンプレ設定」の範疇でしょう。ファンタジーとして非ラノベ的な「本格」を目指すならせめて、エルフじゃなくてエルファント!鼻がデカくてブサイク!ぐらいのオリジナル種族に設定してほしいところですね(それで面白くなるかは別問題)
なお、この作品にはエルフに限らず、
「ドラゴン」
「吸血鬼の『真祖』」
「魔王」
「夢魔リリム」
「サキュバス」
「オーク」
といった、「いわゆる剣と魔法のファンタジー」でお馴染みの存在が次々に登場します。言うまでもなく、どれもこれも一般的なイメージほぼそのまんまで。やっぱテンプレ異世界ですね。
それから、セリフが……
「うーん……」
「えっ!?」
「おお~」
「ふんふん」
「うおっと!」
「だーいじょうぶですよ?」
「ふふっ、おもしろーい!」
「やぶさかではないですよ~」
「なるほどー」
「わかりやすい子なんですよ~」
「ん~……!」
「じゃーん!」
「冗談よ~」
「あったかーい」
「ええっ!?」
「へぇ~!」
「よりどりみどりですなぁ~!」
「いいですよ~?」
「ん~……ん!?」
といった感じの、非常に親しみやすい、ゆる〜くて軽〜い書き方になっています。
というかこれ、この前わたしがブログで取り上げた「ラノベ台詞」の好例じゃないでしょうか。
https://srpglove.hatenablog.com/entry/2020/04/21/213538
セリフでは、漫画的なデフォルメを積極的に行いましょう。
たとえば、主人公が何かに驚いた時の反応を考えてみます。
「うわっ」
「普通の小説」ではそもそもセリフ化されず「思わず声を上げた」など地の文で処理されることが多い部分でしょうから、これだけでもかなりラノベ的な表現です。しかし、もう少しはっきりとラノベに寄せると、こうなります。
「うっ、うわァああ〜〜〜〜ッ!?」
ひらがなとカタカナの混在。
長音符としての波ダッシュ(〜)の(4連続)使用。
感嘆符疑問符(!?)での驚きの強調。
もちろんこれが全てではありませんが、「ラノベ台詞」に用いられる手法の一例です。
かなり当てはまってるように見えますね。
さすがに全てのセリフがこの調子で砕けてるわけではなく、特に魔王など立場のあるキャラはそれなりに改まった口調で話すのですが、そっちはそっちで半端に硬い言い回しがかえってぎこちなく感じられるし……
地の文にしても、セリフの違和感を補うほどの洗練や重厚さは特になく、全体的に「大人向け」の小説としてはちょっとどうなのかな?と首をかしげるような文章でした。
それからそれから。このなろう小説、重要なアイテムとして「オブシダンソード」が出てくるんですよ、「オブシダンソード」。
は?「黒曜石(obsidian)」の「剣(sword)」だから「オブシダンソード」って呼んでるだけなんだが?なんか文句ある?って意識なのかもしれませんね。正論ではあります。
でもですよ。「黒曜石の剣」ではなくわざわざ英語(カタカナ)表記で「オブシダンソード」と書かれていれば、現代日本では一般的に、ロマサガにおけるディステニィストーンの一つ(が埋め込まれた武器)であるところの「オブシダンソード」を自然と連想するものですよね?(最近だとグラブルかもしれませんがどっちにしろゲーム)
作者が実際にどういう意図で「オブシダンソード」という名称を持ち出したのかは分かりませんが、わたしはこれを非常に「ゲームっぽい」表現だと感じました。もしかして、わたしが読んだことがない本格ファンタジー小説の世界では、「オブシダンソード」が「ロングソード」ぐらいの一般名詞として定着してるんでしょうか。
また、テンプレ設定の話とも関連しますが、「東方の国から来た刀を使う『サムライ』」も、RPGやそれに影響を受けたファンタジー作品(ラノベ含む)ではもはや定番の存在ですけど、「本格ファンタジー」として見るとどうなんでしょうね。まあ、銀河帝国で超戦士〈小姓〉が活躍するSFもあるぐらいだし、別にいいのかな。
いや、〈小姓〉の独創性とテンプレファンタジーサムライはやはり根本的に違うか……
「本格ファンタジー」氏が言う「ゲーム的な描写一切なし」というのは、多くのなろう小説のようにレベルやスキルその他のゲームシステム的な要素が作中世界に直接登場したりはしない、程度の意味なんでしょう。しかし、そう宣言されて読んでみた作品の中身が、「オブシダンソード」に「サムライ」で、物語の進行もRPGのイベントのような手続き感満載だったりした場合、かえって「ゲーム的ファンタジー」の印象が強調されるのは避けがたいですね。
「本格ファンタジー」……??
結論として、件のなろう小説を非ラノベ・非なろう的な大人向けの「本格ファンタジー」と称するのは、かなり無理があります。
そういう、いかにも和製ライトファンタジー的な作品を書くこと自体はぜんぜん悪くないです。小説として面白いかどうかも別問題でしょう(自分は惹かれるものは特にありませんでしたが)
ただ、もしもこれを本気で「ラノベ」ではない「小説」の「本格ファンタジー」だと信じ込み、そのせいでなろうでは適切な評価が受けられないと頑なに主張するのであれば。はっきり言って、ラノベやなろう以前に小説全般に関する感性自体がどうしようもなく鈍すぎます。どの角度から見ても、一般の基準を適用した方がはるかに厳しい評価になる作品だと思うのですが(ラノベ・なろう基準で測った方がまだマシ)
ついでに、「本格ファンタジー」氏の周囲の文字書き仲間の方々について。
小説投稿サイトのシステム上、ブクマやポイントを融通しあったり宣伝の効率を上げたりするために、文字書き同士で繋がることに大きなメリットがあるのは理解しています。
ですが、あくまで友達としての付き合い・お義理で言ってあげてるのだとしても、「本格ファンタジー」氏の主張に「わかる〜」「だよね〜」と無批判に賛同しているあなた方の姿は、無関係な他人の目からは全員まとめてとんでもねえフシアナ文字書き集団に見えてますからね?
「アレを『本格ファンタジー』と認めてしまう人間が書いてる小説か……(゚A゚;)ゴクリ」という目で自作が見られてしまう。想像するだに恐ろしいそのリスクだけはしっかり御覚悟した上で、仲良し文芸サークルごっこに励んでください。
「ラノベっぽさ」に鈍感な原因
今回の「本格ファンタジー」氏は非常に極端な例ですが、自分の作風を実態よりも過剰に「ラノベっぽくない」と捉えている小説作者じたいは全く珍しくありません。これは文字書き=アマチュアだけでなく、プロ作家にも言えることです。
「自分の作品は主人公が努力する/人が死ぬ/設定が細かい/戦闘シーンが熱い/地の文が多い/ハーレムじゃない/転生じゃない/チートがない/からラノベではない」と、傍目からはこじつけとしか思えない理由で自作を軽率に非ラノベ認定してしまう小説執筆者たち。なぜこのような勘違いが発生してしまうのでしょうか?
「そんなもんラノベしか読んでないからに決まってるだろ!」
と、考えてしまうのが素人の浅はかさというものです。
現に、「本格ファンタジー」氏の過去ツイートを見ると、「エターナル・チャンピオン」シリーズなどの海外ファンタジー小説の愛読者であることが窺えます(わたしは読んだことない)
では、何が原因なのか?
わたしはむしろ、ラノベをちゃんと読んでいないからこそラノベっぽくなるのだ、という逆説的な立場を取りたいです(逆説っぽいことを言うと頭良さそうに見えるので)
純粋に小説としての中身で比較したとき、「ライトノベル」と「一般文芸(いわゆる「普通の小説」)」の間には、明確で絶対的な境界線はありません。分かりやすい実例としては、過去にラノベレーベルから出版された作品が一般文芸レーベルから新装版として出直したり、その逆に一般作品がイラスト付きでラノベレーベルに、といったケースがありますね。
それでも、なんとなくラノベっぽい/一般文芸っぽいと多くの人が感じるような内容・書き方は、大きな傾向としては存在します。人は読書経験を積むことで、そのモヤモヤとした曖昧な領域を手探りで進みながら、個々の作品について「これはまあほぼほぼラノベ」「これは一般文芸寄りだけどラノベでも出せないことはないな」といったファジィな判断が徐々にできるようになっていくのです。
この嗅覚は、一般文芸だけ読んでいても、そしてもちろんラノベだけでも習得できるものではなく、両方についてある程度の読書量が必要となります。最初からラノベと一般文芸の境界を自明だと考えているような人ほど、こういった「訓練」がおろそかになりがちな印象です。
(まあでも、ちょっと要領のいい人なら、ラノベと非ラノベをそれぞれ2、3冊も読めば、「本格ファンタジー」氏よりはマシなバランス感覚が得られそうではあるけど……)
また、ラノベというジャンル自体の特殊性もこの問題に関わってきます。
ラノベは、「アニメや漫画やゲームを小説にしたようなもの」と言われることがあります。これはある程度は正しい捉え方で、ラノベの特徴と言われるものの多くは、アニメ・漫画・ゲームなど他のオタク分野の感覚を小説という形に変換し、貪欲に取り込んできた結果です。
「美少女ハーレム」にしろ「学園異能」にしろ「謎部活」にしろ「異世界転生」にしろ、隣接する他分野との関わりがなければラノベ内に生まれなかった流行でしょう。そのためラノベには、ジャンル内で発生した独自の要素と呼べるものが実のところそんなにありません。
逆に言えば、たとえラノベそのものは一冊も読んだことがなくても、現代日本で多少なりともオタクとしてアニメ・漫画・ゲーム等に触れていれば、「ラノベ的」なものは日常的に摂取し影響を受け続けているとも言えるわけです。
これは、それと気付かずラノベの原液をグビグビ直飲みしてるような状態なので、そういう人がロクな自己分析もなしに小説を書き始めれば、「ラノベっぽさ」が無自覚に暴発する危険性はかなり高くなるでしょうね。ましてやジャンルが異世界ファンタジーときては。
あとは一般論として、自分自身に関することは冷静に判断できない、というのも大きいと思われます。
もしも確実に非ラノベと言えるような小説を書きたければ、そもそも自分の感覚を決して信用せず、主人公は70代の男性、題材は年金制度の崩壊、タイトルは内容を簡潔にまとめてるんだか雰囲気だけなんだか微妙な漢字二文字(「残尿」とか)とするぐらいの、「ラノベ」から精いっぱい遠ざかる努力をしておくべきなのかもしれません。若干、本末転倒な気もしますが。
お願い
いかがでしたか。
自分の作風を非ラノベ的であると無条件に認識している文字書きの方々は、それがどういう根拠に基づいてるのか(あるいは基づいていないのか)、これを機会に改めて考えてもらえると助かります。
そうしてくれれば、わたしのような野次馬が文字書きツイートを目にして、キェエエエエエエ!キェッ!キェッ!キッェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェッッッッ!!!!と奇声を上げる回数も減るでしょうし。
何とぞよろしくお願いしますm(_ _)m
(06/08追記)
(完全版)「ラノベっぽさ」に対する恐るべき鈍感さ 〜とある〝本格ファンタジー〟なろう小説を例に〜 - 本格はてなブログどの作品の話してるかくらい書いてよ。作者への配慮なんだろうとは思うけども
2020/06/07 23:58
最後の眠り人は、魔王の城にて ~ダークスレイヤーの帰還~ https://t.co/X580LH771G #narou #narouN0383FZ
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 3, 2020
夜というには遅すぎる宣伝です。
なろうでやるのは狂気の沙汰に近い本格ファンタジーです。
本格ってのは設定に漏れがないって事なのよ。
・大前提として、スキル、チート、異世界転生、ゲーム的な描写一切なし。
・ぱっと見「・・・ハーレム?」と思うだろうけど、実は孤独な旅をしたいがために、ヒロインたちの厄介ごとを片付けようとして、かえって信頼されて身動きが取れなくなっていく主人公が軸のひとつ。
・そしてなぜか欲がないため(伏線です)、安心して見ていられる主人公とヒロインの関係。
・剣も魔法も銃もある!とてもリアルな本格的異世界での冒険。戦闘もスタイリッシュだよ。
・おもに『眠り女』と呼ばれる、個性的で魅力的なヒロインたち。推しを見つけてみてね!
・海外ドラマやオープンワールドゲームに負けないオリジナルの広大な世界。
・ゲーム的な用語もありふれた設定も無し!それでいて神話レベルの物語がしばしば展開するよ!
・ダークファンタジーなので、激しい戦闘やえぐいシーンもあるよ・・・。
・でも基本的に「ハイでダークでカッコイイ!」ファンタジィだよ。
※実は謎も多いので、伏線を見逃さないでね!
RTそんなダクスレも大人向けです。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 25, 2020
ラノベとか読んで大きくなった世代の何人かはいずれ、「あれ?ラノベじゃない和製ファンタジーってなくね?」
ってなるはず。
そんな時に「よくね?」って出せるのがダクスレェ。
あそこは正確には「ライトノベル作家になろう」とでも言うべきサイトなので、普通の小説は誰だって苦戦します。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 8, 2020
言ってみれば、マクドナルドで一食千円を超える高級ハンバーガーを出すようなものなので、完全に河岸違いです。
むしろあれだけ読まれているのは本当にすごい事だと思います。 https://t.co/ktzy0QPwdJ
折角だから真面目な話をしておくけど、例えば和製ファンタジーってずーっとラノベのままで本格的なものがちゃんと出てないんですよ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 25, 2020
言ってみればカップラーメンだけでラーメンが絶滅しているような状態なのね。
創作は文化も担ってるって事を忘れてる人が多すぎると感じてますね。
いいかげん、ライトノベル作家になろうと小説家になろうは分けて欲しいところ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 25, 2020
全部混じってるからおかしなことになる。
利用者が多いサイトなんだからそこはきっちりやって欲しい。
さあこれで、今後はいかなる賞にも目もくれずに我が道を行く覚悟が出来た。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 27, 2020
日本人にもラノベじゃねぇファンタジーが書けるって事を実証するのみさ。
見てろよ~!目ん玉ひっくり返してやる。
読み応えあるもんね、戦ノ神は。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 1, 2020
自分も昨日、なろうでぶっ飛んだ感想貰って関さんの気持ちが分かったわー。
『うちはステーキ屋だからマックはあっちだぜ?』って言っときました。
実はなろうやラノベのランキングの話って、マーケティングで有名な『コーラとハンバーガー』のたとえで全部説明できますからねぇ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 1, 2020
美味い食い物は高い金をはらわにゃ駄目だけど、本当に面白い物語も知識や知性は要求されるからね。
なろうもアップしておくとすげぇ面白い。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 2, 2020
自分の無知を平気で晒すコメントする人がいる一方で、分かって欲しい人にはきっちり刺さってる。
基本的にある程度想像力や知識が無いと読めないのが本格ファンタジーだからね。
ダクスレはどっからどう見ても本格ファンタジーなんだけど、実は少しだけSF的な要素が序章から出てるのよ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 2, 2020
大きい方の月は影の部分に夜景らしきものが見えるし、たまーにどう見ても人口の巨大な直方体も浮かんでいるからね。
そもそも、なろうで本格ファンタジーで戦おうとしちゃいけない。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) April 27, 2020
コンビニに本格ラーメン食いに来る人はいないからね。
置いとくだけでいいのさ。
異世界転生もだけど、
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) March 30, 2020
異世界ファンタジーと異世界ゲームファンタジーも分けて欲しいところ。
ゲーム準拠じゃないしっかりした異世界ファンタジーやダークファンタジー、耽美な本格ファンタジーとかが探しづらいんだよね。
便宜上、「なろう系」に仮称をつけるなら、wikiの書意見を汲むに、
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 7, 2020
「ユートピア小説」とでも言うべきものだろうね。
これは、
「校長先生の挨拶の時にテロリストが入ってくるんだけど、無双してモテモテになる」
を形にしたものだ。読むハードルさえゼロに近くするべき分野。
それはなろうを高く見積もり過ぎです。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 29, 2020
荒れそうだけど、なろうの正体は、電通のマーケと同じ。
「偏差値40 電通」で検索して色々読んでみると良いですよ。
そしてなろうの収入源は広告。
これ以上は言えません。
でも、なろうの長文タイトルって自分には違った意味で安心できる。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 25, 2020
ダクスレはわりと目が肥えている人向けの物語だから、あんな長文タイトルばかりのなろうでは、評価されなくて当たり前って思える。
ダクスレが急上昇したら上位者ばかりのやばいサイトなのだが、そんなサイトがありましたね。
見ないようにしてるけど、なろうの上位ランキングって結局は3次創作とか4次創作みたいなもんだからなぁ。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 17, 2020
じゃあ日本独自のファンタジーって何かあるのかよ?って言われたら、ロードスくらいしか出せないし、ロードスも深く突っ込むと色々とな。
新紀元社の見事な資料が20年以上も前に出ているのに。
もうなろうは、「長文タイトルファンタジー」って別カテゴリ作った方がええんじゃないのかな?
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 14, 2020
ラヴクラフトがなろうに投稿したら生涯無名で終わるやんけ!
マーケティングが顧客の知能を分かりやすく偏差値で表現するように、小説にだってそれはある。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 3, 2020
例えば長文タイトルであらすじみたいな物しか読まない人が、本当に紙の本を買うと思ってるんだろうか?
読者の質を下げ過ぎればジャンルが枯れるだけだよ。
長文でネタバレしてるタイトルなんて、自分の作品は頭の悪い人向けって言ってるようでおれにはとても無理。
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) May 25, 2020
そこまで読者を理解力の無い人々と思えない。
長文タイトルがなぜ嫌われがちなのか?そして、長文タイトルが続くとどのような不利益を被るかを、長文タイトルで分かりやすく説明するよ。 https://t.co/GYm8WiZTfi #narou #narouN2129GH
— 堅洲(カダス)@ゲームと小説 (@kadas_blue) June 6, 2020
長文あらすじタイトルの長期的問題について述べるとこんな感じ。
長文タイトルがなぜ嫌われがちなのか?そして、長文タイトルが続くとどのような不利益を被るかを、長文タイトルで分かりやすく説明するよ。
やあみんな、30年近くレーベルが存在していない「一次創作としての本格ファンタジー」をこの時代に書き始めたちょっと熱い人だよ。
4.読者が『自分はそんなに馬鹿じゃない』とその作品を避けるケースが出てくる。
比較的多くの小説を読んできた読者は『タイトル回収』や『タイトルの意味・仕掛け』を楽しみたい人も多く、この要素を捨ててるタイプの長文タイトルは『読む価値無し』として選択肢にも出てこなくなるケースが出てくる。
しかし、目が肥えた読者こそあらゆる作品に必要なファンなので、これはとても残念な事だ。
『小説を楽しむために投資を惜しまない良質な読者層』からは、『我々はそんなに馬鹿じゃないぜ?もっと良質のものを見せろよ!』って思われる事もあるだろう。
別に長文タイトルを否定はしない。ただ、タイトルの妙味という武器を捨てて、その作品を何年世で輝かせたいのか?は、創作者たるもの一度はじっくり考えてみてもいいのではないか?と思う。