い(い)きる。

生きることは言い切ること。

サヨクVSラノベ&なろう

先日、たまたま偶然こんなツイートを見かけた。

説明するまでもないが、ここで言う「なろう系」というのは、小説投稿サイト「小説家になろう」に掲載されている作品に多く見られる、「異世界転移・転生」「ゲーム的なファンタジー設定」「チート能力」「ハーレム展開」などの特徴を持つ作品群のことだろう。もちろん他の定義や線引きもあるが、一連のツイート内ではこの意味で問題ないと思われる。

小説家になろう - みんなのための小説投稿サイト

小説家になろう」自体が主にアマチュアの投稿するサイトであり、もともと世間で軽く見られやすいジャンルではあるのだが、それにしてもこのツイートの、「なろう系」とその作者・読者に対する強烈な蔑視には圧倒されてしまう。なろう作家・読者はバカだからなろう系なんか書いたり読んだりしてるのだ、という力強い主張であり、文化差別主義そのものと言っていい。

こんなツイートをする人物なのだから、プロフィールもさぞ悪意と嘲笑に満ちていることだろう……と予想して覗いてみると、意外なことに実際はこんな感じなのだった。


うっかりフォローすると高い確率で後悔します. こんな社会状況で,自分の暮らす場を少しでもまともな社会にしたいと思うなら,フェミニストであるという立場を取る以外に選択肢は一つもないじゃないか.ただしもちろんぼくがフェミニストと言えるかどうかは別としての話で,そんな事は他人が勝手に決めればいい話だ.URLはほしい物リスト

長々と曖昧に書いているが、いわゆる「反差別」的な思想を表明していると読んで間違いはないはずだ。

そんな人間がなぜこのように罪の無い他者を蔑むツイートを平然と行っているのだろう。フォロワーにも大勢いるであろう反差別というかリベラルというかその辺の人々は、少しぐらい諌めたりしないのか。

しないのである。むしろ積極的に同調している。

その他のツイートはリンク先を参照してもらいたい。

このあたりの事情にあまり詳しくなく、「反差別」の価値を純粋に信じていた初心な人にとっては、少々ショッキングな光景だろう。あくまでこれは例外的なケースであると思い込みたいところかもしれない。

だが、これは初めてでも何でもなく日常茶飯事の出来事だ。なろう系やその隣接領域であるライトノベルは、反差別というかリベラルというかその辺の人々によってこれまでも繰り返し理不尽に攻撃されてきた。

以降、「反差別というかリベラルというかその辺の人々」を便宜上まとめて「サヨク」と呼ぶ(※一般的な意味での「左翼」とは異なります)

たとえば、2年前に「シュナ娘境ホラ『気持ち悪い』事件」というものもあった。

これは、完全な自由意志で入店した書店でとあるラノベの表紙(巨大な胸部を持つ女性のイラストが描かれている)を目撃したとあるサヨク寄りアルファツイッタラーの娘が「気持ち悪い」という素朴で個人的な感想を漏らし、それを当該アルファツイッタラーが画像付きの(二重の意味で)扇情的なツイートで全世界に向けて拡散したことにより巻き起こった論争(?)である。

アルファツイッタラーのツイートは膨大な数のサヨク同調者を生み、最終的に一部の書店では、当該ラノベの平積みを停止する事態にまで発展した(発売後2日間の売り上げで続刊の可否が決まるとすら言われるライトノベル業界においてこれがどれほど大きなダメージかは言うまでもない)

これ自体もたいへん痛ましい一件ではあったのだが、これに絡んで多くのサヨクが、「ライトノベル」というジャンルそのものへの様々なコメントを残している。

たとえば、この北守 (@hokusyu82) という人物。

詳しくないのではっきりとしたことは言えないが、サヨク界隈では非常に有名な中心的存在の一人らしい。また、かつてのアイコンは、後継的なブラウザゲーム「超昂大戦 エスカレーションヒロインズ」が先日サービス開始したことでも知られる名作アダルトPCゲーム『超昂天使エスカレイヤー』だった、という情報もある。

そんな北守 (@hokusyu82) 氏が「シュナ娘境ホラ『気持ち悪い』事件」に寄せたコメントがこちら。

これらのツイートに、この件の本来の論点であったはずの、ラノベにおける性的消費に対する批判や、より厳しいゾーニングの是非といった要素が感じられるだろうか。それらについて、少しでも真面目に考えたであろう痕跡が。

少なくとも、自分の目では全く見出すことができなかった。むしろ、単にライトノベルというジャンルやその関係者を非文化的(いっそ非文明的?)な存在としてひたすらに貶めたい、というマウンティングの欲望ばかりが強く強く伝わってくる。

サヨクによるラノベ・なろうへの言及は、一事が万事この調子なのだ。







もちろん彼らの内側には、ラノベやなろうへの恨みや憎しみがあるわけではない。そもそもそんなものを抱けるほど深くラノベ・なろうと関わったことのあるサヨクは、ごくごく少数だ。

実のところ彼らは単に、世間一般から文化的に低く見られているラノベ・なろうの評価を素直に内面化し、反撃を受ける心配がほとんどない安全圏から石を投げて遊んでいるに過ぎないのだろう。雑魚をボコってストレス解消!みんなで投げれば怖くない!






それって、ふつうに「差別」なのでは?






あるいは、サヨクの人々は慌ててこう言うかもしれない。

「ウヨクだってラノベ叩きぐらいしてるだろ!」

たしかに。

サヨクと対になる、排外主義とか選択的夫婦別姓反対とかその辺の人々、「ウヨク」(※一般的な意味での「右翼」とは異なります)

ウヨク≒ネトウヨというのはその定義からして差別を内包しているような存在なので、もちろんラノベだって大いに差別している。

ことに、ラノベ業界内で他の作家や作品を見下すような発言をしてる連中は大体ネトウヨと言ってもいいぐらいだ(※あくまで個人の印象です)

それはそれとして。

たとえば、よくは知らないがネトウヨの親玉的な存在らしい人物によるこのブログ。


ライトノベル」ブログ読者の皆さんも一度は聞いたことがるのではないでしょうか?定義づけるなら、一般の小説と比較すると読者層をマニアックな層に限定し、文章も読みやすいものにしている、気取らない小説。ところが、その中身をみると…「ずだだだだだだ」「ざさぁー」「きゃーーーーーーーーー」など子供が書いたのか?と疑うような擬音語が羅列されているなど、とても我々が知っている純文学とはかけ離れた小説になっているのです。

日本語を使うプロだからこそ、昨今の「軽い」日本語に違和感を覚えるとともに、それを受け入れる日本社会のあり方に疑問を感じるのです。

日本語を使うプロ(笑)

というのはともかく、ラノベの「まともでなさ」をことさらにあげつらう論調は、先に挙げた北守氏のツイートと非常によく似ていることが分かる。まるで双子のように。

サヨクがするようなラノベ差別はやはりウヨクもしていたのだ。これでイーブン。50/50。よかったよかった。



と、サヨクの皆さんも安心できただろうか。それでいいの?本当に?

これはつまり、ラノベ・なろう関係者にしてみれば、サヨク」は「ウヨク」と同レベルの差別的な存在だという事実に過ぎないのだが。

「反差別」を旗印に掲げるサヨクとしては、これはさすがにちょっとマズいことではなかろうか。しかしまあ、なにしろ「オタク差別」などはこの世に存在しないという公式見解が繰り返し確認・強調される界隈である(反差別リソースの分散を防ぐため?)。ましてや「ラノベ差別」など、一笑に付されたついでに絞めこ○されて山に埋められるのがオチなのかもしれない。

それでも、自分は人間の善意と理性の輝きを信じ続けたい。この駄文を読んで少しでも感じるところのあったサヨクの方は、速やかに悔い改めてくれ。よろしく頼むアカ(サヨク語尾)

小夜のテーマ

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  • 発売日: 2018/07/21
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